Light Cube Factory

Light Cube Factory

骨太な空間を作りたいと考えて設計した住居兼アトリエ。敷地は南北に抜けの有る風の通り道のような場所で、あたかも敷地内に道路が延長しているような建物配置と、台形の平面形状によってこれを強調している。また仕上げに使用された素材はベーシックなものだけが選ばれ、空間が内外共に背景に徹している。1階はアトリエとショールームで、南北面に大きな開口があり道路から庭まで視線が抜け、吹抜を介して作品を外から鑑賞出来るなど、都市に開かれた建物となっている。2階のリビングは、1階とは逆側に吹抜けが有り空を感じられる。アイランドキッチンは建物と相似形をしており、光庭を介して空を見る事が出来て、雨の日にはトップライトに溜った水の波紋を楽しむ事も出来る。キッチンの横には、建物のボリュームから突出したガラスのキューブが有り、リビングの外への緩衝帯と同時に敷地の抜けも体感出来る場所である。3階は、主寝室・子供部屋・ユーティリティが、二つのガラス張りのライトコートを取り巻くように配されている。ユーティリティ側の光庭は、2階のキューブの上のオープンなバルコニーと接続し、内外が曖昧に反転して連続するような場所を作り出して、光庭が擬似的な地面の様な役割を果たしている。この建物は、様々な光のキューブが内外に貫入し、ある部分は、アイコンとして外に跳ね出し、ある部分は空を引き寄せ自然光をもたらし、ある部分は都市や地面との連続性が強調されて、内部と外部の関係を曖昧にする効果を産み出している。
設計監理:三幣順一/A.L.X.
構造設計:久米弘記(久米弘記建築構造研究所)
施工  :山菱工務店
所在地 :東京都
用途  :アトリエ兼用住宅
構造規模:鉄筋コンクリート造3階建
述床面積:159.82m2
竣工年 :2011年
写真撮影:鳥村鋼一
掲載誌 :「新建築住宅特集」2011年7月号 / 「エル・デコ」2011年4月号
Architects: SAMPEI, Jun.ichi/A.L.X.
Structral engineers: KUME, Hiroki Structural Engineer Laboratory
Photographer: TORIMURA, Kouichi
Location: Tokyo, Japan
Structure: Reinforced concrete 3stories
Total floor area: 159.82m2
Completion date: 2011
Publishing magazine: SHINKENCHIKU JUTAKU TOKUSHU, 7.2011 / ELLE・DECO 4.2011
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